イソギンチャクの健康状態の見分け方のポイント
イソギンチャクを飼育する上で、購入する時から飼育中に至るまで、一目見て状態を判断出来る必要があります。
・購入の際に状態の悪いイソギンチャクを選ばないようにする
・水槽内で状態の悪いイソギンチャクを放置し、溶け出してしまわないようにする
上記の2点を前提に、注意しなければならない状態のイソギンチャクとはどんなものかを解説していきます。
もくじ
イソギンチャクが溶け出すと危険
イソギンチャクは環境の変化に敏感な生き物で、環境の変化により体長を崩してしまうことがあります。
初期段階であれば回復することもありますが、ある程度まで体調を崩すと回復することなく死んでしまうケースが多いです。
イソギンチャクが死んでしまうと体が溶け出してきて、大量の有害な物質が放出されます。
溶け出したイソギンチャクが長時間水槽内に入ったままだと、他の生物にも悪影響を及ぼし、最悪の場合他の生体も重傷・死んでしまう原因に繋がります。
ですので、日々イソギンチャクの状態をチャックし状態が悪くなった時は早急に取り除く必要があります。
体調が悪い状態のイソギンチャクは口が開いている
・口が大きく開きっぱなしになっている。
・口から白や黒い塊を吐き出している。
口が大きく開き、綺麗な丸い状態になっていない時は溶けていく前兆です。
口が開いた状態に加え、せんべいの様に体高が低くなっている場合は深刻な状態です。
健康なイソギンチャクも一時的に口を開く場合がありますが、時間がたっても状態が戻らない場合は注意が必要です。
また、健康なイソギンチャクであっても食事の後などに消化仕切れなかったものを吐き出す場合があります。
この後、溶けていくイソギンチャクの場合は口から粘液のようなものも一緒に出すことが多いです。
状態の悪いイソギンチャクは触手が縮んで長時間戻らない。
触手に張りがない場合も状態が悪くなっている可能性があります。
張りという表現は難しいですが、元気なときはいかにも弾力があり触手一本一本がしかっりと張りがあります。
水槽にいれた直後は、ほとんどのイソギンチャクが縮んでいる状態になります。
しばらく経っても砂に潜ったり、岩に張り付かない場合は輸送のストレスや健康状態の悪さが考えられます。
元気がない時はいかにも弱々しく触手がしなびれています。
元気の良いイソギンチャクでも一時的に縮むことがありますが、長時間戻らない場合は注意が必要です。
収縮した状態から糸状の粘膜のようなものが出て、明らかに溶け出した場合は高確率で元の健康なイソギンチャクに回復はできません。
そうなった場合は、残念ではありますが他の生体への影響も考えて取り出す事が最善の策といえます。
沖縄産(国産)のイソギンチャクが良いとされる理由
沖縄産のイソギンチャクが一般的に良いとされ、流通価格もフィリピンやインドネシアから輸入された個体よりも高い相場になっています。
沖縄産や国産のイソギンチャクが高いとされる理由には
・輸送時間が短く、イソギンチャクへの負担が少ない
・ハンドコートで採取される場合が多く、イソギンチャクの損傷や薬物によるダメージが少ない
という大きなメリットがあります。
状態の悪いイソギンチャクで長期飼育に望む場合の労力やリスクを考えると、少々割高でも入手する価値があります。
しかし、「沖縄産だから」「国産だから」といってそのイソギンチャクが長期飼育出来る事は確実ではありません。
沖縄産(国産)のイソギンチャクを入手する注意ポイント
国産のイソギンチャクを購入する前に注意すべき事やデメリットは
・価格が高い(健康状態が良い個体が入手出来れば良いが、万が一納得いかなかった場合のリスクがある)
・虚偽の表記の可能性もある(相場より高値をつける為に、輸入個体を沖縄産として販売されるケース)
上記を踏まえた上で、購入される際は信頼出来るショップでしっかりとお話を聞いて購入する事が最善策と言えます。
管理人は、フィリピン産のイボハタゴイソギンチャク(グリーン)を飼育していますが、順調に数年間飼育出来ています。
輸入されたイソギンチャクでも、状態の良い個体を入手出来れば長期飼育は可能です。
国産と輸入産のイソギンチャクのメリットとデメリットを比較した上で、購入を検討してみましょう。
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