【餌付けが必要な海水魚と餌付けの方法】正しい餌付けのコツとは?

海水魚飼育の基本要素である餌付け

海水魚飼育では人工餌をよく食べる迄に、餌付けが必要な種類が存在します。

チョウチョウウオ、ヤッコなども餌付けが必要な魚たちです。

これらのひとクセある魚を飼う際に、まず必要となるのが

「餌付け]です。

餌を食べてくれない以上は、当然長期飼育は出来ません。

餌付きのあまりよくない種類の魚を飼う場合、餌付けは避けては通れない道です。

海水魚の餌付けについて

餌を貰うクマノミ

餌付けをしやすい海水魚選びのポイント

さて、餌付けをする以前に大切なことがあります。

それは餌付けがしやすい状態の魚を選ぶことです。

まず、大きな個体は餌付きにくいので、なるべく成長期の個体を選ぶ事をオススメします。

例えば12cmニシキヤッコと6cmのニシキヤッコでは、6cmのニシキヤッコの方が餌付きやすい。

これは幼魚の方が、食性に柔軟性があるためです。

しかし、3cm以下の極小個体や小さすぎる個体は、逆に難しくなるので注意しましょう。

ヤッコでは平均4~6cmぐらいの個体が体力もそこそこあり、一番餌付けがし易いです。

チョウチョウウオでは10cm以下の個体。そして動きの良いものを選ぶ。

泳ぎにキレがあって、岩や水槽面で餌を探すような動作をしているものがベストです。

餌付け方法の王道

良い個体を入手したら、次は餌付けに入ります。海水魚の餌付け方法の基本を覚えましょう。

水槽収容当日は餌を与えず、個体が落着く翌日以降から少しずつ行いましょう。

まずはクリルを与えてみる

乾燥クリルで餌付けを開始

餌付けにまず乾燥クリルを与えてみる

ヤッコならばまず細かくしたクリルを流してみます。

クリルは匂いが強く、それでいて生餌や冷凍餌に比べて水を汚しにくいので、様子を見るのにはよい餌です。

流れてきたクリルを目で追いかけたりするのであれば、手ごたえありです。

それは食べる気がある証拠です。2~3日続ければ、

大抵少しずつ食べるようになってくるはずです。

クリルを口にして、すぐに吐き出してしまう行動が見られればほとんど成功したも同然です。

そのような個体は数日後に食べだす個体が多いです。

生餌・人工餌に餌付いたら、人工餌デビュー

海水魚飼育に不可欠な人工餌

人工餌の餌付けが出来れば完了!

クリルを良く食べるようになったら、次は人工餌を与えてみましょう。

餌は粒餌の細かめのものが良いです。

空腹時に与えるか、あるいは一日何も与えずにおき、人工餌を与えてみるのも効果的です。

魚が餌付いたら小まめに餌を与えてあげましょう。

魚は餌付くまで何も食べていないので、体力を消耗しています。

一日三回以上小まめに与える事が出来ればとてもスムーズです。

餌付けの初期には食べない餌が底に溜まるので、腐らないうちにホースでで吸い出して、水質の維持に努めましょう。

クリルや餌に興味を持たない場合の対処法

食べない場合は生餌を与える

生餌や冷凍餌を与える

クリルに興味を持たず見向きもしない場合は、生餌や冷凍餌を使ってみましょう。

冷凍餌には貝やエビのミンチなどがあり、餌付きしやすいです。

ただし、クリルなどに比べ水が汚れるので、通常よりも早い時期での水換えが必要です。

冷凍餌・生餌に餌付いたら、クリルや人工餌と前述の順番をたどっていきます。

ヤッコであれば、クリルのステージを飛ばして人工餌にいきなり持っていくのも可能です。

アサリを使って餌付けをする方法

餌付けに困ったらアサリを使う

アサリで餌付けは効果的

冷凍餌でもだめな場合は殻つきのアサリを与えます。

ポリプ食のチョウチョウウオの餌付けは、ここから始めるのが基本です。

アサリは鮮魚店で売られているものを入手し、一旦冷凍してから与えます。

一度冷凍するのは、アサリについている病原菌を死滅させるためです。

冷凍しないで与えると白点病に発症しやすいからです。

アサリは最も水を汚すため水質の悪化には十分に注意が必要になります。

特に食べ残しを放置しておくとたった一日で腐敗し、すぐに水質が悪化します。

食べ残しは必ず取りだすこと。

アサリに餌付いたら、次はアサリを細切れにして水流にのせる。

それを食べるようになれば、人工餌を混ぜて与えたり、

アサリのミンチと人工餌を良く混ぜてゼラチンで固めたオリジナルの餌を作っても効果的です。

マニアになると配合餌を自作したりして、色々と工夫しています。

アサリにすら見向きもしない個体は、手の打ちようが無いといえます。

毎日定期的アサリや冷凍エアを投入し、食べるようになるまで根気良く続けるしかありません。

ポリプ食チョウチョウウオの場合は、

生きたハナガササンゴやオオバナサンゴを与えるという最終手段が有りますが、

予算的にも海水魚飼育の観点では非現実的と言えます。

 

餌付けが必要とされる魚種一覧

餌付けが必要な種類を覚えておきましょう。

飼育したいと思った時に、餌付けの事も考える事が理想の水槽をつくるのに大切なポイントになります。

ヤッコ類

・ニシキヤッコ

・チリメンヤッコ

・ホシゾラヤッコ

・キヘリキンチャクダイ

・シマヤッコ

・スミレヤッコ

・コリンズヤッコ

・ヘラルドヤッコ

・アブラヤッコ

・ソメワケヤッコ

チョウチョウウオ類

・ミスジチョウ

・エクスクイジットバタフライ

・ミカドチョウ

・オレンジフェイスバタフライ

・ヤリカタギ

・ハクテンカタギ

・オウギチョウ

・ハナグロチョウ

・トノサマダイ

・ヤスジチョウ

・ミナミハタタテダイ

関連記事

  1. ナミクマノミ
  2. 人工海水の素
  3. イソギンチャクとカクレクマノミの共生
  4. アオスジスズメダイ
  5. イソギンチャクと共生するエビ

コメントをお待ちしております

スポンサードリンク