効率の良い人工海水の作り方「水と塩の割合」

人工海水を使いこなそう

 

海水魚飼育と淡水魚(熱帯魚)飼育で大きく違うのが、

“海水魚水槽の立ち上げは海水を使う”という事です。

食塩を溶かした塩水では飼育できないので、専用の人工海水を使うようにしましょう。

人工海水の素

人工海水の素を効率良く上手に使う

 

 

 

人工海水の作り方と管理方法

 

海水魚飼育においては、人工海水を使って海水を作るのが一般的です。

(ショップによっては天然海水を購入することもできます。)

人工海水は水に溶けやすい粉末状で、適量をカルキ抜きした水道水に溶かせば

簡単に海水を作ることができます。また、いくつかの銘柄が販売されているので

飼育対象に合った商品を選んで使用するといいでしょう。

銘柄によっては、そのまま水道水に使用できるものや、サンゴ飼育のための純水

(RO水)対応のものなど、微妙に違いがあります。ショップスタッフにアドバイスしてもらったり、使用時には説明書をよく読んで使用するようにしましょう。

良質な人工海水には、塩分やカルシウムをはじめとした多くの微量元素が含まれています。

これらは適量がバランスよく一袋に含有されているので、溶かす際には出来るだけ

袋単位で使用したほうが成分が均一な海水を作ることが出来ます。そうでなくても

粉末状の人工海水は湿気を吸収してかたまってしまうので、パッケージ開封後は袋の口をしっかりとゴムで留めるなどの管理が大切です。

人工海水を作る際には、使用する分量に合った容器を用意します。

粉末状の人工海水をすばやく溶かすには、パワーヘッドと呼ばれる小の水流ポンプを

使い、容器内に水流を作るのがお勧めです。溶解後はホースをつなげて、水槽に海水を注ぎ込むこともできます。人工海水が完全に溶解すれと海水は透明になりますが、最低3時間、できれば6時間は程ポンプを回して溶かすのが理想的です。湿気ってしまった人工海水では

成分が溶けてしまうこともあるので、長めに溶かす必要があります。

 

人工海水作りで大切なのは塩分濃度

 

海の塩分濃度

海の塩分濃度に近づけることが肝要

 

海水の塩分能動は、比重系計で計測することができます。比重計でのメモリは1.023が適正

ですが1.020~1.027の範囲に調整できれば、魚には特に問題はありません。

しかし、デリケートなサンゴ類の飼育時には、あまり広範囲に変動させないほうがよいでしょう。

また、冬場など水槽から水分が蒸発しやすい時期では比重が変化しやすいので、

水槽の水位をチェックしながらこまめな比重もチェックする必要があります。

水槽から水分の蒸発を防ぐにはしっかり蓋をすることが大切です。

人工海水を作る際にも比重を計測する必要があります。決まった容器と計量カップを使えば

いちいち測定しなくても、一定の濃度の人工海水を作るおtが出できます。

さらに比重計の値は水温によって左右されるため正確な測定には水温を25前後に調整

するのがポイントです。市販の多くの比重計は、25℃設定で作られています。

最後は海水温度をヒーターなどで調整後、水槽に注入します。

 

人工海水の溶かし方(セッティング時)

以下では人工海水の使用方法を解説しています。

注意すべき事は、塩分濃度(比重計の数値)です。

溶けきっていない状態での測定は濃すぎになってしまう可能性があるので注意しましょう。

 

1.水槽の水量を計算し、必要な人工海水の量を

割り出したら、重さを量って人工海水の素を用意します。

 

2.人工海水を水槽に入れます。セッティングのときは魚が入っていないため

水槽内で人工海水を溶かしてもいいですが、水換えの際はバケツなどの別の容器

で溶かすようにしましょう。

 

3.入れたすぐは濁った状態が続くので

手でかき回してよく溶かします。この時点では

完全に解けていないので、比重計で測っても濃度は薄いので注意しましょう。

 

4.海水が透明になったら、底砂をかき混ぜて底砂内にも海水をなじませ

改めて比重を計ります。十分に溶けきったら正しい比重が計測されます。

下記は人工海水を作る際の手順を紹介した動画です。

 

比重計は、使用しつづけると正確に測定できなくなる事があります。

できれば2つ塩分計を用意しておく事をオススメします。

 

標準タイプの比重計

コンパクト比重計

通常は標準タイプを使用し、ためにコンパクト塩分計でも測ってみるなど。

コンパクト塩分計はリーズナブルで海へ行く時に携帯したりと便利です。

効率良く人工海水を作るには?水に対する塩のグラム数

 

水槽と人工海水のの素の分量の割合を知っておけば、簡単に適量比重の海水を作る

ことができます。  

水温25℃の時、1ℓの真水に38gの人工海水の素を溶かす→比重1.023の海水

これを元に、使う真水の量に合わせて人工海水の重さを量って溶かすといいでしょう。

また、水槽の大きさから水量を割り出す計算も知っておくと便利です。

(四角い水槽の場合)

水量は幅×奥行き×高さを掛け合わせた値が水量となります。

例えば、60×30×36(高さ)cmレギュラー水槽で高さ30cmまで水を張っている場合は

下記のようになります。

幅60×奥行き30×高さ30cm=54,000(mℓ)=54ℓ

したがって、この水槽に必要な人工海水の素は54(ℓ)×38(g)=2,052(g)となります。

覚えておくのは1リットルの水に対して38グラム

水槽の近くにメモするなどして活用してみましょう。

オススメの人工海水の素

 

人工海水は“塩”であれば何でも良いという訳ではありません。

各メーカーから、海水に近い様々な成分が含まれた人工海水の素が販売されています。

人工海水を選ぶ際のポイントは

・水に溶けやすいかどうか

・カルシウムやマグネシウム、ビタミンやミネラルが豊富に入っているか

が大切です。

コストパフォーマンスが良く、上級者も愛用する人工海水の素

RED SEA SALTがオススメです。

 

水換え等の先の事も考えて、大容量の物を購入しておくと

送料等の無駄な費用を削減できて、手間も省けてお得です。

 

 

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