スズメダイの飼育で知っておきたい種類別の性格まとめ
海水魚飼育で最も混泳に登場するのが、スズメダイの仲間です。
実はこのスズメダイ類は小型ながらも気性が荒いものが多く、他の魚を攻撃したりするものが多いので
実は混泳に向いていないと言われる事もしばしば…
自然界では群れで行動することが多い種類ですが、
水槽内に入れると縄張りを作り、争いあってしまうことが多いのです。
混泳をする前には
「穏やかな性格の混泳に向いた種類」と「縄張り意識が強い種類」
を覚えておくことがポイントです。
もくじ
スズメダイが初心者にオススメされる理由
スズメダイ類は一部を除き丈夫な種類が多く、
基本的な海水魚の飼育ができる環境があれば容易に飼育することができます。
また、値段も安価で美しい種類が多い事から、初心者の方にオススメの魚として知られています。
初心者の方の中でもスズメダイの飼育から始められる方も多いのが現状です。
確かに飼育は他の海水魚に比べて丈夫で容易です。
ところが、その後の他種との混泳が非常に難しくなるケースが多く、
例えば、「他の性格の穏やかな魚をスズメダイが攻撃をしてしまう」等がよくあります。
種類も多くカラーバリエーションも豊富なので、スズメダイのみの水槽でも十分綺麗な水槽を作ることが可能です。
しかし、他種との混泳が視野にある場合は性格の穏やかな種類のスズメダイから飼育することをオススメします。
そんな気性の荒いスズメダイですが、中には温厚な性格をしているものもいるので
性格の穏やかな種類のスズメダイからの飼育であれば混泳も上手くいき易いと言えます。
ここではその中でもポピュラーな「混泳しやすいスズメダイの仲間」と「気性の荒いスズメダイの仲間」をご紹介します。
性格が穏やかなスズメダイの仲間
まずは混泳を視野に入れた時に、他種との飼育が比較的やりやすい種類をご紹介します。
デバスズメダイ
本種はスズメダイ類の中でも最もポピュラーな種類です。
本種は非常に温厚な性格していて他種との混泳もしやすく、
混泳水槽でも本種が群れで泳ぐ姿はとても魅了的です。
全身が白っぽい水色に発色し、自然界では主にサンゴ礁を群れで回遊します。
日本でも沖縄などで良く見ることが出来る種類です。
飼育も他種のスズメダイ類同様丈夫で餌も何でも良く食べてくれるので飼育は容易です。
これから海水魚を始められる方にもオススメの魚と言えます。
スプリンガーダムセル
青色の発色と黒く斑に発色するのが特徴です。
見た目はルリスズメに似ていますが性格はルリスズメと違い温厚な性格をしていて、少し臆病な一面もあります。
他種に対して攻撃もせず混泳もしやすい種類です。
飼育は何でも良く食べ丈夫なので容易です。
少し臆病な性格をしているので、あまり性格の強い魚との混泳は注意が必要です。
他のスズメダイ類に比べるとあまり知られていませんがオススメの種類です。
オヤビッチャ
本種はスズメダイ類の中でも大型になる種類で、黒と白の縦模様が発色し背中付近に黄色が薄っすらと発色します。
本種は日本でも温暖な海域で見ることが出来る種で、和歌山県や高知県、沖縄県などで良く見ることができます。
本種も非常に丈夫な種類で、食性も雑食性でなんでも良く食べます。
注意点としては成魚になると10cm超える大型の魚になり、水槽内を泳ぎ回る性質
があることから水槽サイズは最低でも60cm以上の水槽が必要になります。
本種は性格が穏やかで、他種を攻撃することは少ないですが、少数での飼育の場合同種を攻撃する事があります。
気性が荒いスズメダイの仲間
見た目は小さくて可愛くても、実は縄張り意識が強い種類が存在します。
特に大型水槽ではない水槽での飼育はしっかりと気性の荒い種類を知っておく必要があります。
コバルトスズメダイ(ルリスズメダイ)
鮮やかな青一色の体色が特徴です。
日本では沖縄でもみることが出来る種類で、大群の群れで泳ぐ姿はとても綺麗です。
本種はスズメダイの中でも非常にポピュラーな種類ではありますが、性格は荒く縄張り意識が強いです。
縄張りを作った場所は穴を掘り巣穴を作ることもよくあります。
本種はすごく丈夫な種類なので海水魚水槽立ち上げの際によくテストフィッシュとして追加されることが多いですが、
入れた後に他の魚を入れると攻撃されることもよくあるので注意しましょう。
混泳のコツとしては水槽に対して少し過密気味に入れることによって縄張りが作れずに上手くいくケースが多いです。
他には本種よりも立場が強い大型のヤッコなどを入れることによって争いを抑えることができます。
シリキルリスズメ
ルリスズメに一見似ていますが、尾びれがルリスズメと違い黄色く発色するのが特徴的です。
本種もルリスズメほどではないですがスズメダイの中では性格は荒い方です。
ルリスズメよりも小型のスズメダイですが、縄張りを持つと大きい魚にも攻撃することがあるので注意が必要な魚です。
美しく丈夫で餌付きもよく、飼育は容易です。
また値段も安価に販売されていて、10匹程度であれば30cm水槽でも十分飼育可能です。
本種もルリスズメと同様混泳のコツとして、水槽に対して少し過密気味に入れることで上手くいきやすいです。
ルリホシスズメダイ
本種の幼魚は緑がっかった体色に青色のスポットが入り非常に綺麗な体色をしています。
ですが、スズメダイの中でも極めて性格が荒く他種だけでなく同種同士でも争い合うことが多く、
本種の性質を知らずに見た目だけで購入しないように注意しましょう。
また、幼魚の時は綺麗な発色をしますが、
成魚になるにつれて青色のスポットは消え黒褐色な色合いに変化します。
またルリスズメやシリキルリスズメに比べて少し大きく8cm前後にまで成長します。
管理人が飼育したスズメダイの中でもトップクラスに気性が荒い種類です。
ミツボシクロスズメダイ
本種は全体的に黒く発色し体の左右と頭部付近に白い斑点が発色します。
特徴としては、本種はスズメダイの中でも唯一イソギンチャクに入ることができる種で、
自然界でもクマノミと一緒に本種もイソギンチャクに入っている姿がよく見られます。
性格は温厚な方ではないですが、上記のスズメダイに比べればまだ混泳しやすい種類です。
非常に丈夫な種類で餌付けもしやすく飼育は容易です。
ネッタイスズメダイ
本種は全身黄色く発色した体色が特徴です。
本種もルリスズメに良く似た性格をしていて、底砂を掘り起こして巣穴を作ります。
他のスズメダイ同様飼育は、丈夫で餌付きやすいく容易です。
また全身が綺麗な黄色が発色するので、青色のルリスズメなどと組み合わせて群れで泳がせると非常にきれいな水槽になります。
スズメダイの混泳をする時のまとめ
スズメダイの仲間は縄張り意識が強い個体が多いので、
本当に無難なオススメの種類は「デバスズメ」といえます。
どうしてもアクセントにスズメダイを入れたいという場合は、少し同種を多めに入れる等の工夫が必要ですが、
ルリホシスズメダイのような気性がとても荒い種類は、よほど水槽サイズに余裕が有る場合以外は混泳しない事をオススメします。
他のスズメダイを含めたスズメダイの仲間はこちらでご紹介しています↓
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