サンゴ飼育で知っておきたい基礎知識「SPSとLPSとソフトコーラル」

サンゴをアクアリウム業界では2種類に分けて総称する

 

アクアリウムを始める前に覚えておきたいワードが

「ハードコーラル」 と 「ソフトコーラル」

(アクアリウム特有の分類)

サンゴはアクアリウムの世界では「ソフトコーラル」と「ハードコーラル」に分けられます。

 

ミドリイシ水槽

サンゴと言っても色んな種類が存在する

 

違いは簡単に説明すると、ソフトコーラルの体は柔らかく、ハードコーラルのは石灰質の硬い骨格を持っているという点です。

そこから、ソフトコーラル、ハードコーラルと呼ばれています。

ハードコーラルは触手や共肉が大きく広がっていても、縮まれば硬い骨格が見えてくる。

一方、ソフトコーラルはどこを触れてみても、石のように硬い部分はありません。

しかし、ソフトコーラルには骨がないかというとそうでもなく実はしっかりと骨をもっています。

ここではそのサンゴ骨格について解説していきます。

 

ハードコーラルの骨の構成

ハードコーラルとは、日本語で言えば石サンゴである。その名の通り石のように硬い骨格を持っています。

触手や共肉が膨らんでいても縮めてみれば硬い骨格に触れることがきます。

骨格はカルシウムをを筆頭に、ストロンチウム、マグネシウム、などの各種元素が含まれています。

サンゴの骨格はサンゴが死んでもそのまま残ります。

魚混泳水槽でレイアウトに用られる飾りサンゴは、こうしたサンゴが死んだ後の骨格です。

飾りサンゴは水槽レイアウトだけでなくその他、漂白されてインテリアに用られることもあります。

また、海中で死んだサンゴの骨格に石灰藻やさまざまな生物が付着するとライブロックになり、骨格が波や生物などによって細かく砕かれたものはサンゴ砂になります。ハードコーラルは生きていても死んでもアクアリストには利用価値が高いものです。

骨格とひとくちで言っても、様々な形状のものがあります。

 

ハードコーラルの中でLPSとSPSの2つに分類する

 

ハードコーラルはポリプの大きさによって、SPSとLPSという二つのグループに分けられ、骨格にも違いが見られます。

SPSはポリプの小さなハードコーラルで、LPSはポリプが大きなハードコーラルのことです。

SPSにはミドリイシやコモンサンゴなどが属し、これらの骨格は表面はデコボコが小さく、手に持って力を入れると簡単に折れてしまうものが多いです。

これらに対して、LPSの方は骨格表面のデコボコがハッキリとしているものが多く、骨格自体はSPSに比べて強固。

ペンチなどを使ってもなかなか壊れないものも存在します。

LPSにはハナガササンゴ、オオバナサンゴ、キクメイシ、ナガレハナサンゴなどが含まれます。

ハードコーラル

枝系のサンゴを拡大して見ると、沢山の小さなポリプが見える

ウスコモンサンゴ

コモンサンゴはSPSに分類される

アワサンゴ

大きなポリプを伸ばすアワサンゴ

 

ソフトコーラルにも骨がある!?

 

前述で、ソフトコーラルも骨を持っていますと解説しましたが、ハードコーラルとは違ってひと目で判別できるような骨格は持っていません。

ソフトコーラルの骨は細かな粉のようなもの、あるいわ細かく小さなトゲのような形状をしています。

この骨は「骨片」と呼ばれ、大きさや形状は種類によって異なるが、総じて小さいものです。

この骨片がソフトコーラルの体の中に無数に散りばめられていて、ソフトコーラルが溶けてなくってしまうとその場に細かい粉や破片のようなものが蓄積するそれが、骨片です。

 

ウミキノコ

やわらかいウミキノコにも実は骨がある

 

ソフトコーラル

目には見えなくても骨をもっているソフトコーラルたち

 

ソフトコーラルの体は柔らかいが体内に骨片があるおかげで、ウミキノコやトサカなどは、しっかりと体を直立させていられます。

ハードコーラルのように強固なものではないですが、ソフトコーラルにとってなくてはならないもです。

骨片はウミキノコやスターポリプをじっくり見てもその存在を確認できない。比較的確認しやすいのは

トサカ系で特にトゲトサカがわかりやすく、幹をよく見ると細かく尖った形状の小さな骨片があるのが分かります。

またトゲトサカなどを手で触れてみるとチクチクするものが骨片です。

ここまでで上記ではソフトコーラルはしっかりとした骨格は持たないと解説してきましたが、例外が一つだけあります。

クダサンゴです。クダサンゴは分類上ソフトコーラルでありながら独自の赤色の骨格を持っています。

ただしハードコーラルのように強固ではなく、すごく崩れやすい。

 

サンゴの骨を育てるには?照明器具や微量元素

 

サンゴのポリプ拡大画像

形状や大きさには差があるが、どのサンゴにも骨がある。水槽で好日性を育てる際、光合成に影響

のある照明は最も重要な要素ですが海水中に含まれる成分もまた大事な要素になります。

特にカルシウムなどを取り込んで硬い骨格を作るハードコーラルにとっては、水質や海水中の成分は照明

と同じく重要になります。

カルシウムやストロンチウムなどの成分は一定の濃度で維持してあげる必要があります。

そのために必要になってくるのが、カルシウムリアクターや各種添加剤になります。

ハードコーラル、とりわけ骨格の成長が速いミドリイシやコモンサンゴなどは、カルシウムが不足したり、

KH、PHといった値が不安定だと調子を崩しやすい。またそういったミドリイシなどを多数収容した水槽ほど、

サンゴの成長が早いために各種成分がすぐに不足したり、KH、PHの数値も不安定になりやすい。

成分を補うには水換え最も手っ取り早いが、成長の早いハードコーラルが多いと、頻繁い相当量の海水を交換しなければならず、あまり現実的とは言えません。カルシウムリアクターを用いたり添加剤で調整したほうがいい。もちろんそれらを用いたとしても、ある程度の定期的な水換えが必要になります。

 

一方のソフトコーラルは、ハードコーラルに比べるとカルシウムなどの要求量は低いです。

ソフトコーラルメインで飼育するのでれば水換えのみで対処できることが多いいです。

補助で添加剤を用いるぐらいで十分。このあたりがハードコーラルよりもソフトコーラルの方が飼育しやすい理由、理由のひとです。もちろんソフトコーラルメインでもカルシウムリアクターをつければそれにこしたことはありません。

 

サンゴ飼育におけるカルシウムリアクターの基本

 

カルシウムリアクターはカルシウム分の添加と、PH値の調整、KH値の調整の3つが一度に出来る器具です。ハードコーラルを飼育する際の、重要な水質要素を3つも同時に維持できるというのは非常に便利です。

二酸化炭素を添加して、カルシウムメディア(サンゴ砂やアラゴナイトなど)を溶かして、それを水槽内添加するというものです。二酸化炭素の添加量とカルシウムリアクターの排出量で調整する。大体水槽内の値がカルシウム420mg/ ℓ前後、KH9前後、PH8.1~8.4程度の範囲に調整します。初めて設置した場所などは

テスターで測定しながら少しずつ調整して、理想数値に近ずいていくようにします。

調整は出来るまでは3日ほどかかるのが一般的です。尚カルシウム、KH、PH、は互いに「三すくみ」の状態です。つまりどれか一つだけを突出させることは出来ないので注意しましょう。

調整は面倒で時間がかかる作業ですが、一度調整してしまえば、後は微調整と半年~一年に一度メディアと二酸化炭素ボンベの交換で済みます。プラス、カルシウムリアクターで添加できないヨウ素は添加剤を用いて水槽内に補充してあげれば万全です。

カルシウムリアクターを使用しない場合は各種添加剤をしようして各数値を調整します。ただし、こちらは

テスターで測りつつ、慎重に添加していくようにしなければなりません。

慣れてくれば目分量での添加も出来るようになるりますが、でいればテスターを使用して添加した方がが安全です。水槽が小さい(60cm水槽以下)あるいわサンゴの量が少ない場合、LPSやソフトコーラルがメインの場合は、主に水換えで対処し、添加剤で補充するという方法でも十分いける。しかし、水槽が大きい場合や、

ミドリイシ類などのSPSでレイアウトが埋まっているような水槽では、カルシウムリアクターを設置し不足微量元素を添加剤で補うのが最も良い選択です。

 

サンゴ飼育は水換えも重要

 

サンゴ水槽で、リン酸や硝酸塩などの栄養塩が蓄積されるとダメな理由は、リン酸などはハードコーラルが、

骨格にカルシウムを定着させることを阻害するからです。

リン酸濃度が高いとハードコーラルは成長できなくなってしまいます。

それがひいてはサンゴ自体の調子を崩してしまうことにもつながります。

また、栄養塩が低ければ海水の透明度が増し、照明も水中を透過しやすくなります。

サンゴはとりわけハードコーラルを状態よく飼育しようとするならば、栄養塩をいかに抑えるかがポイントになります。

水換えで劇的に減らすことはできるが、大型の水槽になればそれもそう簡単に出来るものではありません。

また、魚を多く収容したサンゴ水槽だと、栄養塩濃度が上がりやすくなります。

そんな場合は水換えと共に吸着剤を用いるのが良いです。

 

サンゴと海水魚

サンゴと海水魚を上手に飼育している例

 

最近では栄養塩を下げるゼオビットシステムやバイオレットなどもでてきて選択肢は広がっています。

しかし、どのような水槽であっても基本は水換えが無難であり、微量元素の補給と有害物質の除去の観点では大切です。

「何かあったら水換えをしてみる」は対処法の王道です。

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